375ml入り 1200円(消費税別)
2015年産。伊那ワイン工房初の葡萄品種「ケルナー」で作った辛口白ワインです。ケルナーはドイツの品種で冷涼な地域での栽培が一般的。日本でも北海道では定番の品種となりつつあります。ドイツワインらしい果実感が特徴ですが、フレッシュな雰囲気だけでなく、奥深い味わいの出る品種で、辛口にして熟成をさせるスタイルも可能、というイメージを持っていました。長野県でも栽培実績がありますが、病気に弱いことから栽培は難しいようです。温かい気候では酸が抜けてしまい平凡なワインになってしまうし、完熟前の収穫だとドイツ品種らしい香りが出てこない。ドイツワインとそっくりのワインを日本で作ることを目的としてこの品種を使うのであれば相当に気候と栽培地を選ぶ必要があろうかと思います。このケルナーの収穫地は長野県の大町市の南側。暑すぎず寒すぎず、この品種の良さを開花させる可能性のある地域です。初の醸造。葡萄は病気のない状態での収穫で、キレのある強い酸味があります。甘さでバランスをとりジュースみたいなワインへと持ってゆく道も有りかと思いましたが、ケルナーの熟成感を期待して辛口にして一年間の壜熟による味わいの深さを求める方法を選択しました。酸の強さは残っていますが、薄っぺらなワインではありません。辛口ドイツワイン同様に酸味を楽しんでもらうには良いかと思います。酸味の好き嫌いは飲む方によりかなり許容範囲が異なりますが、焼いた魚や貝など、レモンが添えられて出てくる料理などと合わせてみるとワインが生きると思います。2016年の醸造も同様に辛口にして貯蔵しております。